
VTuberグループ「ホロライブ」を運営するカバー株式会社が、東京証券取引所プライム市場への市場区分変更申請を取り下げたことを2025年6月24日に発表しました。
プライム市場は、企業の透明性やガバナンス体制がより厳しく問われる市場区分であり、今回の取り下げは投資家やファンの間でも注目を集めています。
なお、同社はあくまで「一時的な取り下げ」であり、今後改めて申請を行う方針であることも明らかにしています。
カバーのプライム市場への変更申請取り下げの理由と背景
カバーは2024年3月期決算をもとにプライム市場への変更申請を行っていましたが、審査が長期化したことに加え、直近の決算確定時期が迫っていることや申請内容に変更が生じる可能性があると判断し、取り下げを決定しました。
また、2025年6月26日に予定されている第9期定時株主総会での決算確定を見据え、内容の整合性を取るための措置とも説明されています。
今後の見通しとカバーの姿勢
カバーは今後もプライム市場への移行方針に変更はないとし、再申請の準備を進める意向です。
ただし、次回の申請時期は現時点で未定とのこと。
今後、開示すべき事項が生じた際には速やかに報告するとしています。
今回の取り下げに伴う業績や業績予想への影響は軽微と見られ、配当方針や中長期的な経営戦略への変更もないとされています。
カバーの発表に対するSNSの反応
発表を受けて、SNSや投資家の間ではさまざまな意見が交わされています。
「グローバルにサブカル文化を発信する企業として、しっかり準備を整えて再挑戦してほしい」という応援の声がある一方、「審査に1年以上かかるのは異例。何か引っかかる点があったのでは」といった疑問の声も上がっています。
また、一部では申請時期と重なって発覚した「下請法違反」や、株主還元策(無配当)の課題を指摘する声もあり、「再申請までに体制や方針の見直しが必要では」との見解も見られました。
さらに、同業他社との比較や、事業面での課題(大型スタジオの活用不足、新規IPの不振など)に言及する意見も見られ、株式市場からの目は引き続き厳しいようです。
まとめ
カバー株式会社のプライム市場申請取り下げは、「仕切り直し」の意味合いが強く、企業体制や戦略の再整備を経て再申請を行う意向が示されました。
今後の動向や再申請のタイミング、さらには株主還元や透明性への対応が、投資家やファンから注目されるポイントとなりそうです。
ホロライブをはじめとする人気コンテンツを有する企業として、信頼性と成長性の両立がどこまで実現されるのか、今後の展開に期待が高まります。
コメント